危険な国しかない海外勤務

社会がグローバル化したことで、将来は日本ではなく海外で仕事がしたい、海外出張がある企業で仕事がしたい、と思って学生時代から留学をしている生徒も増えています。

日本から飛び出て海外留学をしてみたら、日本にはない刺激があって言葉の壁などがあって大変だけどホームステイの家族が優しくて色々な所に連れて行ってくれて勉強になるし楽しい、と留学先の生活を満喫しているヒトも少なくありません。

日本ではあまりありませんが、海外ではホームステイ歓迎として留学生を募集している家庭もあります。

留学生を受け入れることでいくらかのお金が入ってくるのでそれ目当てのホームステイをしている家庭もありますが、色々な学生と接するコトが楽しいと思ってお金目的ではなく留学生を受け入れている家庭もあります。

留学生を受け入れるのは最初は大変ではあります。

留学生だからと言って会話が流暢にできるわけでもなければ、ご近所のヒトと会話する様なコミュニケーションがすぐすぐにできるというわけではありません。

会話が全く出来ないという留学生もいれば、発音があまりにもヒドくて全く言ってることがわからない、という日本人も留学生として来るからです。

そんな状態の日本人が留学生としてやって来ても、家族の様に接してくれて、会話ができるように一緒に努力をしてくれる家庭もあります。

単語を辞典で調べて、自分が今何を伝えたいかを時間をかけて付き合ってくれるからです。

最初は単語でしかやりとりができなくても、数ヶ月後にはある程度の会話が出来る様になっており、会話が出来る様になって本当の意味で留学が楽しいと感じ毎日が充実した矢先、日本に帰るタイムリミットが来てしまいます。

だからこそ、また海外に行きたい、という気持ちが強くて海外出張や海外で仕事ができる企業を選ぶ若者が多いのです。

ところが、海外勤務のある企業に入社したものの、転勤先は自分が希望しているアメリカやヨーロッパではなく、これから発展するであろう中東やインド、アフリカなどの国だったりするのです。

会社にアメリカやヨーロッパの希望を出しても、そういった国はもう席に空きがないのが現状です。

それよりもこれから新規ルートを開発できる中東やインド、アフリカに人材やできる人間に力を入れたいのです。

海外勤務を希望していたヒトからすれば、アメリカやヨーロッパで仕事ができないなら、こんな企業に入らなかったのにと思うヒトも多いのです。

企業からすれば中東やインド、アフリカなどは開拓ルートがたくさんあるので企業を拡大するチャンスでもあります。

今までそういった国に手を出さなかったのは内戦や紛争、治安が悪過ぎだからです。

しかし、アメリカやヨーロッパなどの比較的安全な国では、もう事業の拡大が見込めないのが現状です。

企業を拡大したいと思うのであれば、内戦や紛争が頻発に起こる国に手を出すしかないのです。

将来、海外勤務を希望する場合はそういったコトも視野にいれておかなくてなりません。

また新規開拓で海外に行く場合は、数年は日本にも他の国への異動がないことも覚悟しておかなくてはなりません。

中東など、内戦や紛争が絶えない国はいつどうなるかわかりません。

自分は隣の国だから大丈夫と思っていても、戦争に発展したら攻撃される可能性もあり、最悪な場合は出国すらできなくなることもあります。

留学気分で海外勤務したいというのは、もう古い考え方なのです。