言葉は難しいもの

日本人からすると、英語の発音が難しいと言います。

英語の発音で重要なのが、舌の動きです。

特に『L』『M』『N』『R』の4つの英単語が苦手という日本人はたくさんいます。

発音を間違えれば、スペルが変わってしまい意味も違ってきます。

しかし、これは英語だけではないのです。

外国人からすると、日本語は難しいと言います。

日本語は英語の様に舌の動きがどうこういうものはありませんが、同音異義語というものが存在します。

同音異義語とは、『花』と『鼻』、『箸』と『橋』、『歓喜』と『換気』の様に同じ発音でありながら意味や固有名詞が違うものです。

『橋を渡る』『お箸を持つ』、『鼻がムズムズする』『キレイな花』など文章となっていれば、同音異義語でも分かりやすいのですが、単語だけの発音となると外国人からすれば難しいのです。

日本のとんち話しでも『このはしわたるべからず』というモノがあり、『この橋、渡るべからず』と『この端、渡るべからず』の2つに解釈することができます。

『はし』という単語が『端』なのか『橋』なのかによって、意味が大きく違ってきます。

『橋』の場合だと橋自体を渡ってはいけないコトになりますが、『端』だと橋は渡ってもいいけど端を歩くな、というコトになります。

日本人からしても難しいな、と感じるものであれば外国人からすると、もっと難しく感じるものです。

また日本語の場合は、標準語の他に地域独特の方便があります。

『恐い』という意味を『おっかない』という所もあれば、『寒い』と言わずに『しばる』という所もあります。

方言は地方や田舎になればより強くなるので、同じ日本に住んでいる人ですらその地域の方言に触れていないと、相手が何を言っているのかサッパリ分かりません。

英語だから難しい、日本語だから難しい、というのではなく、その言葉に触れていないから難しいと感じるのです。