海外から見た日本の新時代

2019年5月1日、日本では大きな出来事がありました。

それは、天皇陛下の生前退位と新天皇の即位です。

日本では天皇陛下は亡くなってから皇太子が新天皇として即位するのが当たり前でした。

しかし平成時代を培って来た現上皇様である天皇陛下が年齢による老いによって全身全霊で公務を果たすことが困難であり生前退位を希望したことによって、今までに例のない生前退位と新天皇陛下の即位が行われました。

現上皇様である天皇陛下は2019年4月30日に退位し、新天皇は翌日の2019年5月1日に即位しました。

これにより日本は元号が『平成』から『令和(れいわ)』に変わりました。

平成時代は30年4ヶ月という長き時代に幕を下ろし、天皇陛下は上皇様と呼び名が代わり、公務は行いません。

これから日本は令和という新しい時代が幕を開けるのです。

日本でもこの生前退位と即位によって、5月のゴールデンウィークは異例の10日連休となりました。

5月1日が即位の日で祝日となったので、即位の日と昭和の日、憲法記念日に挟まれている平日は国民の休日扱いとなったことで10連休が成立しましたが、国民の休日は祝日扱いではないので、10連休とならない企業や学校もありました。

そして日本では、こういった長期連休や天皇陛下の生前退位による新天皇の即位ということもあり、『サヨナラ平成ようこう令和』とお祭り騒ぎとなり全国各地でカウントダウンイベントや都道府県の行事などが開催されました。

正にそれは元旦の様なお祭り騒ぎでした。

日本では、天皇陛下が変わることに何も変わらずに祝賀イベントでしたが、海外では反応が様々でした。

その理由の1つとして大きいのが戦争です。

上皇様となられた天皇は戦争時代を子供の時に経験しており疎開していました。

一方、新天皇陛下は疎開をしたこともなければ戦争といったものを実体験していません。

そのため、海外では天皇陛下が変わることで日本がどういう風に外交や外交関係を築くかが不安なのです。

しかし、海外で新天皇の即位を歓迎していないかと問われたらそういうことはないのです。

韓国や台湾からは新天皇の即位の日に祝賀電報を送ったというニュースがあり、アメリカの大統領も新天皇の即位を歓迎しています。

また王室で有名なイギリスのエリザベス女王は、新天皇夫婦にプライベートな言葉を送ったことを公表しています。

日本だけでなく、海外でも新天皇の即位は大きなニュースのひとつです。

また海外のメディア報道は、国によって報道の内容も違っています。

アメリカの報道では『剣璽等承継の儀(けんじとうしょうけいのぎ)』に男性の皇位継承者しか出席できないことで男女差別ではないか?女性皇族の地が男性皇族よりも下、ということで女性差別の話題となっています。

天皇は、憲法ではなく皇室典範(こうしつてんぱん)が適用されます。

皇室典範で女性皇族の出席が認められていない以上、女性皇族が出席することができません。

また、将来の天皇陛下になるのではないか、といわれている秋篠宮様のご長男悠仁(ひさひと)様は未成年なので未成年皇族という扱いになるため『剣璽等承継の儀(けんじとうしょうけいのぎ)』には出席していません。

今現在の日本では、天皇になることができるのは男性のみ、となっています。

そのため天皇の子供が女性だった場合、女性が天皇になることができないため海外では、それ自体が男女差別に該当するという見方をしている国も少なくありません。

そのため、日本政府も天皇陛下の子供が女の子であるため、海外などの声もあるためもう一度、見直しをする予定となっています。

天皇陛下の娘愛子(あいこ)様もあと2年で成人となります。